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2009年1月 4日 (日)

2009年を占う

2009年を占う

激動の2008年が終わり、2009年はどのような年になるだろうか。
M&Aが増える要因、減る要因を整理してみよう。

増える要因
マクロ的に考えると供給過剰の調整がいっそう進むはずだ。つまり、2007年までの経済成長率(全世界規模で5%程度)を前提とした増産計画はすべて白紙撤回され、余剰設備、余剰人員の削減が急務になる。人員に関していえば、派遣切りはすでに2008年のニュースであって、2009年は正社員切り、リストラが進むということが予想される。派遣社員の整理だけでは余剰人員の整理が追いつかないということを意味する。それほど、需要が急速に落ち込んでいる。不要不急の消費は先送りされ、それにあわせて設備投資も先送りどころか縮小を余儀なくされているのが現状である。

さて、供給過剰に対する処方箋はバブル崩壊後の日本経済を振り返ればヒントがあるはずだ。当時は不良債権処理が連日のように報道され、銀行の倒産や国有化が相次いだ。貸し渋りや貸し剥がしという言葉も生まれた。その結果、都銀同士の合併が進み、経済規模に合った会社数に絞り込まれた。

では今後業界再編が起こりそうな業種はどこだろうか?
昨今、業績の急速な悪化が報道されているのが自動車である。トヨタですら赤字となる急速な需要の減少であり、関連するすべての会社にとって猛烈な逆風が吹いている。前回のバブル崩壊時には日産がルノー傘下となったが、今回はどうなるか?GM、フォードが資産売却に走る中、積極的に日本企業買収に走る可能性があるのは、比較的業績が好調であるVWくらいか。VWは日本企業との提携関係もなく、マツダやスズキに出資する可能性はあるかもしれない。また、自動車部品メーカーも今後は淘汰が進む可能性がある。研究開発費の圧縮のためには系列を超えた同業同士の合併もありえる。

自動車需要の動向とも関連が深い石油業界も更なる再編の可能性を感じる。2008年にリリースされた新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合によって、他社も単独での経営を続けるか否かの判断を迫られることになるだろう。昨年の原油価格の高騰は業界各社の利益を一時的に押し上げる効果があったにせよ、小売、元売、の淘汰は進んでいるように見える。価格以外の差別化要因がほとんどない業界において、また装置産業であることを考えると、寡占化が進まない限り今後の経営は厳しくなるだろう。

もうひとつ注目したい業界は、人材派遣業だ。人材派遣には急速な逆風が吹いており、登録派遣社員の少ない会社の存続は厳しい。大手同士の合併よりも中堅以下同士の統合が進むのではないか。

余剰人員、余剰設備調整の意味でのM&A以外にもプラス要因は考えられる。GM,Fordが子会社売却に走ったように、資金調達の意味での子会社売却である。日本企業はバブル期を経て財務体質が健全化している。そのために、このような事業売却のニーズは今のところ少ないように思われるが、業績が厳しくなり財務が悪化する前に手を打つという経営判断も増えるのではないか。

一方で、世界のほかの企業よりも健全な財務体質を強みとしてIn-Outの買収は増えるだろう。円高も追い風となっている。どう考えても国内需要が飽和している日本でのシェア争いには限界があり、いままで海外のM&Aに積極的ではない企業でも今後は海外企業の買収を検討するようになると思われる。

減る要因
とはいえ、2009年はマイナスの要因も多い。最大の要因は資金調達だ。銀行も積極的な融資は控えている。貸し剥がしまでは大きく報道されていないが、積極的な融資は減るだろう。企業も借り入れ金額が増えることによる格付けの低下、借り入れ金利の上昇は避けたい。人員整理も検討する状況下において、積極的な投資を推進することは控えるだろう。M&Aどころではないという企業も多いはずだ。

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